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BOUND STRIKER 1章 カウントダウン?

  • 2006/05/26(金) 03:14:11

BOUND STRIKER 1章 第5節をUPします。


下の続きからどうぞ

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「なんだよ、人の情事の覗き見とは、ずいぶん悪趣味だな。エルシオン」
 蓮太郎は、イングリットをにらみつけた。
 イングリットは学校のときとはうって変って、その顔には表情がなかった。
「覗き見なんて人聞きの悪い。こんないつ人が来てもおかしくない道端でドラマを展開させているそちらの落ち度でしょう?」
 蓮太郎は、二人が姿を現してから場の空気が自分たちを圧迫しているような感覚を覚えた。
 緊張感を増しつつ、今度はサイフォンの方に問いかける。
「で、何の用だ?」
 サイフォンもイングリット同様に顔に表情はなかった。
 それどころか、かすかに殺気すら漂わせていた。
「尾瀬蓮太郎さん。少し、我々に付き合っていただけませんか?」
「昼間と雰囲気違いすぎだぞ、お前ら。転校初日でいきなり猫かぶりやめるとはどういうことだ」
 するとサイフォンは、昼間と同様の柔和な笑顔を浮かべた。
「では、これでいいですか」
「…まあいい。で、俺は何をさせられるんだ」
「あとで、わかります。それで、返事は」
 しばしの間が流れた後、蓮太郎は
「断る」
 きっぱりと言った。
「…そうですか。では少々手荒な真似になりますが…」
 そう言うとサイフォンは足を大きく開いた低い前傾姿勢をとった。
 次の瞬間、サイフォンは凄まじい勢いで駆け出し、右の掌底を蓮太郎の顔めがけて突き上げた。
「海奈、下がれ!」
 蓮太郎はとっさに海奈を後ろに下がらせて、ぎりぎりのタイミングでサイフォンの掌底を両手で受け止めた。
 その衝撃で、蓮太郎の体は軽く浮いた。
 蓮太郎は驚く暇もなく、すでに次の動作に入っているサイフォンに意識を集中させる。
 サイフォンの右回し蹴りは蓮太郎の左の側頭部を狙っていた。 
 蓮太郎はその蹴りをガードするも、大きく飛ばされてしまい、地面を転がった。 
「今のを防ぐとは…思ったよりやりますね」
 まったくの棒読みだった。
 蓮太郎の体から、冷や汗が噴き出す。
「大丈夫、レン!?」
 海奈が蓮太郎に駆け寄った。
「ああ、なんとかな…」  
「ちょっとあなた達、レンになんてことをするのよ!!」
 海奈が非難の声を上げた。
「あなたの選択は二つに一つ。このままおとなしく我々に従うか、無力化された上で我々に従うか」
 海奈の言葉を無視して、サイフォンは蓮太郎に選択とはいえないような選択を突きつけた。
「…いやだね、どっちもお断りだ」
 蓮太郎は立ち上がるとサイフォンの目を正面から見据えて言った。
「そうですか…では仕方ありませんね。無力化します」
 サイフォンの掌底が蓮太郎の顎めがけて放たれた。
 蓮太郎はサイフォンの掌底に頭から自分で当たりに行った。
「なっ…!?」
 ヒットポイントをずらし、衝撃を和らげつつもサイフォンの姿勢を崩した。
「おおおおっ!!」
 体勢を崩したところで、蓮太郎は肩からサイフォンにぶつかっていき、それを受けたサイフォンは仰向けに倒れた。
「やった、レン!」
 海奈が歓声を上げた。
「海奈、走れ!!」
 蓮太郎はこの場をどうこうしようとは思わなかった。
 ただ、逃げることだけを考えていた。 
 (ちくしょう! 今日は厄日だな!)
 サイフォンはあと10秒程度は動けないと踏んだ蓮太郎は海奈を連れて一目散に逃げるつもりだった。
 走り出そうとした海奈の前にイングリットが立ちはだかった。
 イングリットの表情が少しだけ憂いを帯びたものに変わった。
「ごめんなさいね」
「え…?」
 イングリットは残像を残すほどのスピードで海奈の目の前から消え去ると、背後に回りこんで首元に一撃を加えて気絶させた。
「海奈!!」 
 イングリットは気絶した海奈を地面に横たえた。
「これであなたは逃げられない。ここで海奈さんを見捨ててもいいのなら、話は別ですけどね」
(考えろ、考えろ!)
 だが、思考する暇もなく、背後からサイフォンの<しなり>を効かせた下からすくい上げるような蹴りが迫った。
「ぐあっ…!」 
 先程の回し蹴りよりもはるかに重さを持ったそれはガードの上からも凄まじい衝撃を蓮太郎に与え、腕を跳ね上げた。
 腕を上げられ、がら空きになったボディにサイフォンの左拳が突き刺さった。
「が……は……っ!!!!」
 蓮太郎は膝から崩れ落ちた。
 最後に蓮太郎が目にしたのは気絶している海奈の姿だった。
(かい………な………)
 その瞬間、蓮太郎の見る景色は暗闇に包まれた。

 
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