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BOUND STRIKER 第2章 二振りの刃? 

  • 2006/06/06(火) 23:12:10

BOUND STRIKER 第2章 第2節をUPします。
かなりアラが目立ちますが…(汗)

下の続きからどうぞ

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c_01.gif




 二人は、大きな両開きの扉の前に立った。
 イングリットが軽くノックをする。 
「イングリットです。尾瀬蓮太郎を連れてきました」
「…入りなさい」
 年若い女の声が聞こえてきた。
 扉を開けると、大きな机の前に座っている一人の少女が座っていた。
 年の程は13,4といったところだが、まとっている雰囲気は少女のそれではなかった
 長い金髪を、頭の後ろで二つに分けて纏めており、蒼い瞳には強い光が宿っていた。
「ようこそリュクティアへ、異界の方」
「君の命令…なのか?俺を、俺と海奈をここへ連れてきたのは」
「ええ、その通り。私の名前はサラミティア=クル=ベル=ノーブル」
「早速だが、話を聞かせてもらおうか。正直、内心は穏やかじゃないんだ」
 サラミティアと名乗る少女は、不敵に笑みを浮かべると蓮太郎を見上げた。
「誰に向かってそんな口を聞いてるのかしら?」
 蓮太郎には意味がわからなかった。
「は?」
「あんた自分の立場わかってる?」
 蓮太郎は明らかに自分よりも年下に見える少女に、<下>に見られていることに少しむっとした。
「どういう意味だよ」
「今のあんたは<お客さま>じゃないの。生かすも殺すも私の言葉ひとつ。お分かり?」
「なっ…?!」
「そうそう、あなたと一緒に来た子、彼女は今どうしてるのかしらねえ…」
「おまえ…!」 
「別に何もしてはいないわ。無論、あなたが妙な真似をしなければ、だけどね」
 蓮太郎はたじろいだ。
―とにかく、今は従うしかないか…。
「すまない…。改めて聞かせてくれないか。ここはどこで、俺は、俺たちはどうして連れてこられたんだ」
 サラミティアはため息をつくと、雰囲気を和らげて話し始めた。
「この<世界>はあなたいたが<世界>とは違う<世界>なの。こちらの世界を私たちは<バイフリーダ>と呼んでいるわ」
「バイブリーダ…」
 サラミティアの言葉を反芻する蓮太郎。
 蓮太郎の頭の中に浮かんだのは、いつも見ているマンガやアニメの類だった。
―なんかこの後の展開が手に取るようにわかるんですけど…異界って言ってたし…
 蓮太郎は恐る恐る、最悪の可能性をサラミティアに聞いてみる。
「なあ、もしかして、俺が伝説の戦士とかそういう類の奴で、悪の帝国と戦えとか言うんじゃないのか?」
 サラミティアは、少しだけ感心したような顔で、
「わかってるじゃない、概ね、その通りだけど」
「い…!?」
 蓮太郎は顔を強張らせた。
「ただし、あんたが伝説の戦士かどうかは<これから>試して、使い物になるかどうか決めるけどね」
「これから…?」
「イングリット、彼に例のものを」
「はい」
 イングリットは、白い布に包まれた棒状のものを二つ取り出して、机の上に並べた。
「これは…?」
 サラミティアが白い布を取り去ると、鈍い光を放つ刃物が現われた。
 刃渡りは50cmといったところ。柄頭の部分に青い石があることをのぞけばこれといった装飾もなく、どこか日本の小太刀を思わせるものだった。
「この二つの剣をあわせて、風の戦器<沙凪(さなぎ)>といいます。私が海奈さんを無力化する際に少しだけ使いました。能力は所有者の速力を上げ、限定的に風を操ること」
 イングリットが説明した。
「センキ…? サナギ…?」
「この世界に存在する五つの大陸のうち、我々がいる南の大陸で使われている道具、いえ、兵器です」
「兵器?」
 イングリットは頷くと、説明を続ける。
「戦器はさまざまな種類が存在し、それぞれが固有の形状を持っています。戦器は所有者に付加効果とも言う言うべき力を与えます。戦器所有者は一部の例外を除いて文字通り以上の意味で一騎当千の戦士となります。どんなに鍛えられた屈強の兵士が何人集まろうと、戦器所有者ならば、たとえ戦闘の素人であっても歯が立ちません」
 蓮太郎は視線をサラミティアの方へと変えた。
「つまり、俺にこれをもって戦えと…?」
 サラミティアはさも当然という顔で頷いた。
「んな、無茶な。ああだめだ! 突飛過ぎて、展開についていけない! だいたい何で俺が、わざわざ異世界にまで引っ張られなければならんのだ!? つーか、おい作者! 描写足りなくて、登場人物どころか、第三者にもわかんねえぞこれ!」
 混乱、そして混乱。遠くの見知らぬ誰かへの罵倒まで言い放つ蓮太郎の錯乱振りを見て、サラミティアはため息をつくと、椅子の手すりの上に左の手で頬杖を突いた。
「そんな持っただけで一騎当千の戦士が生まれるくらいなら、わざわざあんたを連れてくるわけないでしょ? 戦器は誰にでも扱える代物じゃないの。お約束って奴よ」
 イングリットが説明を引き継ぐ。
「戦器というものは、古の時代から存在していたもので、私たちでは新たに作り出すことは出来ません。能力付加のメカニズムは未だ解明されていないのです。先ほども言いましたが、戦器所有者は屈強な兵士でさえ歯が立たない程強力な存在です。つまり、この大陸における軍事力は、どれだけ戦器を保有しているかという点が重要になってきます。
 なのですが、問題はその所有者です。戦器は誰にでも扱える代物ではなく、適格者を必要とします。しかし、適格者の数は、戦器そのものの数より圧倒的に少ない。現在この大陸の各国は適格者探しに躍起になっています」
「俺はその適格者探しとやらで連れてこられたわけか?」
「その通りです」
 蓮太郎はそんな説明で納得がいくわけはなかった。なぜなら問答無用で拉致された上に、 
「なんで違う世界にまで来る必要があった? 国中探せば一人くらいは…」
「いなかったのです。われわれの国には」
「探しつくしたってのか…!? そんなことできるわけ…」
 イングリットは蓮太郎に右腕につけられている銀色の腕輪を見せた。
「これは戦器<ソロモン>。持ち主の知覚範囲を飛躍的に高め、主に索敵や偵察に使用する戦器です。そしてソロモンは他の戦器と共鳴することで適格者ををある程度まで特定させることが出来るのです」
「ふーん。つまりそのソロモンを使っても、この国では適格者は見つからなかったってことか?」
「そうです」
「にしたって、どうやって違う世界まで来るんだよ。それも戦器でやったていうのか?」
「はい」
 イングリットは今度は左腕の金色の腕輪を見せた。
「戦器<メビウス>。異世界への移動を可能にする戦器。最もそれだけの戦器ではないのですが…」
 イングリットはいったん言葉を区切った。
「とにかく、我々はこのソロモンとメビウスを組み合わせて使い、あなたと海奈さんをこちらまでお連れしたというわけです」
「う?ん」
 情報量が少ない上にいきなりの展開で蓮太郎は未だ混乱していたが、とりあえず自分が連れてこられた理由が、<自分に物騒なことをやれ>ということだけはわかった。
 蓮太郎はここまでの話で戦器についてある疑問を抱いた。
「ちょっと待てよ。適格者は簡単には見つからないって言ってたのに、イングリットは三つも使ってるじゃないか」
 イングリットの顔に少しだけ翳りが見えた。
「彼女は特別なの」
 サラミティアは都合が悪そうに、答えになっていないような答えを言った。
 蓮太郎は腑に落ちなかったが、それは心の隅に追いやった。
 問題は何をこれからやらされるということだ。
 海奈を人質のように扱われている現段階では何をやらされようともきっと逆らえないだろう。 
「さっき<これから試す>って言っていたけど、いったい何をするんだ」
 蓮太郎の問いにサラミティアはが答える。
「沙凪を使って戦ってもらうわ。他の戦器所有者とね」
 
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